いろんなエンタメを観るのが、イイ。


新橋演舞場で「もとの黙阿弥」を観てきました。
(公演中:8/30まで)







演劇にウトいアテクシでも知っている。
で、1度でいいからナマで舞台を観たいと思ってる
劇作家(敬称略)と言えば、
井上ひさし寺山修司三谷幸喜、つかこうへい。
蛇足ながら、演出家(敬称略)で言えば、
鴻上尚史(劇作家でもあるけど)、蜷川幸雄
美輪明宏野田秀樹


ポツポツと消化してるんだけども、
多分永遠に見られないヒトもいるかなと思ってたりしる。
観たいと思っていても、
熱心にチケット取るなんてこと、しないヒトだから。
(何たって1月恒例のあの舞台すら…ゲフンゲフン。)


前置きが長くなりますた。
そんなわけで、アテクシ初の井上ひさしの舞台です。


「もとの黙阿弥」。
井上ひさしの主な作品の中には出てない作品。
一応、「井上ひさしの幻の名作」「22年ぶりに復活」
(以上ポスターより)だもんなあ。


結論から言うと。
大衆演劇」だなと。オモしろかた。


演劇見慣れてるヒトとか、そもそもヒトによって、
コノミというのがごじゃーますから、
賛否両論あるのが当たり前ですが、
アテクシは素直に笑ってギクっとし、劇場を後にしますた。


大衆演劇」という表現が
一般的に正しいかは分かりません。
アテクシが定義する「大衆演劇」というのは、
観客を飽きさせない芝居、
小難しい文句を並べて観客を圧迫しない芝居、
観客を笑わせ、泣かせ、そして毒の匙加減が見事な舞台。


「もとの黙阿弥」は正にそういう舞台だったと思うワケ。


芝居それ自体がオモシロイというのもあるけど、
演ずる役者さんが皆さん素晴らしいの一言。


高畑淳子の声の張り、表現の素晴らしいこと。
池畑慎之介の憎めないイヤみ振り、
軽妙な動き(スカートのさばき方!)の素晴らしいこと。
村田雄浩の丁稚振りの素晴らしいこと。
筒井道隆田畑智子
初々しいボンボン&お嬢姿の素晴らしいこと。
(明治初期のあの自転車を乗りこなせる役者は、
筒井道隆ぐらいなもんだろう)
柳家花緑のお調子モン姿の素晴らしいこと。
横山めぐみの陽気と毒の素晴らしいこと。


ナマの舞台って、
一瞬でも違和感を感じさせるヒトが1人でもいると、
舞台全体が崩れてしまう脆さがあると思う。


今回はそれがなかった。
役者さんみんなが、見事に舞台を構成してた。


休憩込みで、3時間40分、
楽しませて頂きますた。


…役者さんて、舞台って、凄いなあ。