[] 覚悟はいいか!


なわけで、1日延期してしまいましたが
F1モノガタリですよ。久々に。
でもサンマリノは見てないし、
最近F1との距離をまた置いたりしてるアテクシですが、
一方コーイチくんはせっせと携帯日記を更新しつつ
サンマリノを熱く語ってたりするそうですね。幸せそうだ。


というわけで「今の」F1モノガタリではなく、
F1雑誌記事感想文書きます。
ちょとカラめ(予定)。







今日の感想文の元ネタは、「F・Graphics」掲載、
片山右京・文の「ヘルメットを被れ、アクセルを踏め!
走るしかないんだ!!」でございます。

前置きしとくと、右京ちゃんの記事は、
好きな人、嫌いな人がハッキリ出るなと前々から思ってます。
語り口調(本人が書いているなら「書き方」)、
話の運び方にクセがあるような気がするんです。

何だろう、一言でまとめるなら
「話(し方)がぶっきらぼう」。
これは右京ちゃんが現役時代から感じてることなんだけど。


多分右京ちゃん自身は、真っ正直に話してるだけで
そういうつもりはないんだろな。
けど「それ」って曲解されやすいんだよなあと思いつつ、
そういう真っ直ぐな右京ちゃんが、アテクシは大好きです。
タマにハラハラするけど。特にテレビ。


そういう前提の上で感想文書きます。


未読の方に簡単に説明しると、
この記事は右京ちゃんが「佐藤琢磨」くんについて
語ってます。
元F1ドライバーが、現F1ドライバーについて語る。
ありがちな記事。
しかーし、アテクシにとっては
この雑誌を購入した理由の95%を占めてしまうほどの
興味ふかーい記事。
アテクシ、この5ページの記事をキチンと読みたいが為に
購入しますた。「キチンと」が重要。
タダ読むだけなら立ち読みで充分(酷い)。


で何がそこまで興味ふかーいかというと、
右京ちゃんの視点で琢磨くんの強み、弱みを制限一杯まで
分析してることが、まず一つ。
そして、右京ちゃん自身が過去の自分を逃げも隠れもせず、
冷静に見つめてるのが垣間見える、ということ。


一つ目。
これは多分、アテクシ自身が琢磨くんに関する記事を
あまり読んでないので
「それは違うだろう」と思われる方が多いかもしれない。
でもあくまで感想文なので許してくだちい。


右京ちゃんがナゾを解いてくれた。これにつきます。
ナゾってのは、琢磨くんの「足りないモノ」。

イギリスF3チャンプ、マカオF3優勝。
今更ではありますがおさらいしとくと、琢磨くんの後ろには
これまでの日本人F1ドライバーにはない、
華やかな経歴が並んでます。
右京ちゃんも
「このセットというのは、パーフェクトで、アイルトン・セナや過去のトップドライバーが通ってきた道だった。」と
賛辞を惜しみません。


だけどね。これはあくまで過去。
F1ドライバーになるための基礎。素養。
とは思いつつ、これだけの過去をもってしても、
ナゼ琢磨くんはこの位置なのか。
具体的にはまだ勝てないのか。
アテクシは納得できなかったんですよ。


F3チャンプだからって勝てるワケじゃない。
そんなことは分かってます。
マカオF3で勝ったから、
常にグリッドの前の方にいられるワケじゃない。
そんなことも分かります。


分かるけどさあ。


でもやっぱり納得いかない。


だって、力のあるドライバーは、
カタオチのマシンでも結果出した気がするんだもん。


琢磨くんが勝ちたい、チャンピオンになりたい、
と言ってくれるから楽しみに待ってるけども、
それが具体的に見えてくるかと言えば、
正直、今は見えないよ。
なかなかチームメイトにも勝てない現状。
もちろん本人が一番
フラストレーションが溜まるんだろうけれども、
「待つ」アテクシもやっぱり、いつになったら、
という思いがなかなか抜けない。


そんな風に思ってるところに、右京ちゃんの琢磨評。
右京ちゃん曰く、「近所のうるさい親父」的、
ちょっとキツい内容。
でも別にそれは、ただキツいだけじゃない。
琢磨くんに期待してるが故の、キツさ。
「(厳しいことも言ってきた)それでもし
琢磨が頭にくるんだったら、勝ってくれって」。
右京ちゃんもキツいってことを覚悟してこの記事を作った、
そんな風にも思える一文がこうして最後にある。


こういう記事だと読むヒトによっては、
どの分際でそんなことを言うのか、と
例によって思われそうだけれども。でもなあ、
これまでの琢磨くん評の中で一番的確だなあと思ったのは、
贔屓目かな。
でも何より、
琢磨くんに一番近い存在のヒトが話すことだから、
真実味がある。これって、強いよね。


そして二つ目。
「(自分は)「日本人はダメだ」という評価を
作ってしまったとA級戦犯扱いもされた」と
さらっと言う右京ちゃんのこれまた重い言葉。


これは…残念ながら、ある一面では間違いではないな、
と正直思う。
でもこれは、勝手なファンの思い込みであり、
右京ちゃんが何もその評価を鵜呑みにする必要は
全くないことでもある。
実際、右京ちゃんは「ふざけるな!」と
一蹴してると思うけども。
だけどあえてこの佐藤琢磨評という記事の中で
これを言及してる辺り、流石右京ちゃん、と
思わずにいられない。
この一文が一番象徴的なんですけども、
この他にもちらほら過去の自分、今の琢磨くんと
対比するような形で記事にしてるのがとても、イイ。



ヒトは変われども、
またそのヒトはどのヒトも全然タイプが違えども、
「日本人F1ドライバー」という繋がりが、
脈々と続いているんだなあ。



この記事。たった5ページ。でも2段組でぎっしりだからね。
佐藤琢磨というドライバーについて
個人的に一番語って欲しいヒトに、
イイ形で語ってもらえたなと読後、思いました。

満足。